2007年8月1日水曜日

夏休み特集、2007年8月「最低限度必要なスペック」~基本編~

「最低限度必要なスペック」という表題では抽象的すぎるので、まずは少々の補足から。

この特集は、「今の時代を生き抜くパソコン」としてどの程度の性能を持つパソコンが必要かということについて書いていきたいと思う。と、いうのは、つい先日 ”買うならどのくらいの性能を持つパソコンが良いでしょうか?” という質問を受けたからだ。

なお、今回は基本編なので、パソコンの使用用途は「Webページ閲覧」や「メールのやり取り」、「文書の作成」程度にとどめる。まずは現在市販されているパソコンについての「現状把握」をしてみたいと思う。自己満足なものなので、専門の方はスルー推奨(?)。


Windows Vista が発売されて以来、パソコンの基本的なスペック(性能)というものの見方が変わった。

Windows XP を搭載したパソコンが まだ市場で猛威を振るっていた去年の夏は、デスクトップ(※1)にいたっては、デュアルコアCPUなんて一部のハイエンドPCの代名詞、メモリは512MBが当たり前、グラフィックはオンボードが基本といったところで、「Pentium D 搭載PC」と聞けば驚き、「メモリを 1GB に増設」と聞けば感嘆し、「Geforce 6600GT を使っている」といえば金持ち扱いだった。

ところが現在は、デュアルコアCPU搭載が主流になり、メモリ1GBは必須、グラフィックボードのないパソコンはマザーボード自体に強力なグラフィック機能を内蔵するようになった。

今とあまり変わっていないのは、HDDドライブの容量とDVDスーパーマルチドライブくらいで、エントリーモデルのパソコンでもなかなかなスペックを持つようになってきている。

そんなこんなで、ここ一年、正確には Windows Vista発売から約半年で、メーカー製パソコンの現状(※2)というのは大きく変化した。


さて、ここで今回のタイトルどおり、基本的に「最低限度必要なスペック」というのはどの程度なのかについて、答えを二通り出した。

まず、OSとして「Windows Vista」を選ぶ場合、CPUはCeleron D 2.66GHz、Celeron M 1.3GHz以上、メモリは DDR規格 1GB以上、グラフィックはIntel GMA950 以上のチップまたは Geforce 5200 以上のGPU、グラフィックメモリは128以上を推奨したい。

Windows XP、Windows2000、WindowsMe、Windows98(SE)等その他のOSを選ぶなら、CPUはCeleron 1GHz前後、メモリはSDRAM規格 256MB以上、グラフィック機能はメモリ32MBもあれば充分といったところだろう。

その他の機能については特に関係ないので、ここでは挙げない。とりあえず二通り、しかもこのように大きく答えを割ったのはいくつかの理由があるのでそこを詳しく説明したいと思う。

まず、Windows Vista を導入する際には各メーカーや専門家が言うように、高めのスペックが必要になってくる。そもそもWindows Vista は、高性能化するハードウェア機能を十分に生かすOSとして位置付けられているからだ。CPUは3年前のものでも十分だと思うが、メモリは常時700MB前後使用するので、多めに搭載する必要がある。グラフィック機能については言うまでもなく、CPUやメモリを中心とするほかのハードウェアに負担をかけないようにするには、GPUを搭載しないとまともに使用できないだろう。

なお、Windows XP、Windows2000、WindowsMe、Windows98(SE)等その他のOSもまだまだ使えるので、それらに合った性能のパソコンでも十分だと思う。私個人的には、ここまで書いておいて言うのも問題があるが、最低限のパソコンのOS として Windows Vista は例外的なハードウェア用件を求めるので使うことは薦めないし、導入の検討もお薦めできない。

WindowsMe、Windows98(SE)はMicrosoftのサポートが完全に終わってしまったが、基本的にまだ使うことはできる。CPUにいたっては、各OSどれも7年前のものでも十分機能し、Celeron 1GHz以下でも問題はないと見ている。メモリについても、常駐ソフトなどを工夫すれば256MB以下でも問題なく、規格もSDRAMほどで良いだろう。GPUなどはもちろん搭載する必要はない。


結論を言うと、最初に挙げた「Webページ閲覧」、「メールのやり取り」、「文書の作成」をするパソコンとして必要となるスペックは低くてもかまわない。それこそ、数年前のパソコンでもまったく無問題なのだ。私の挙げる「最低限度必要なスペック」は、上に挙げた二通りの答えの二番目。よく見ると、公式のWindows XP の必要システム用件と同じくらいの性能さえあれば、今の時代でも生きていけるということになる。


なお、デスクトップPCとノートPC、メインで使うならどちらが良いかという話については、私は断然デスクトップを薦める。また、買うなら新品か中古かについては、どちらかといえば中古を薦める。

上に挙げた環境で使うには、現在中古で1万円くらいで取引されているパソコンでも十分だからだ。また、初めて自分専用のパソコンを持つ人は、中古のOSなしパソコンを買って、自分でOSを入れると良い。もちろん、OSは何かPCパーツと一緒に買えるDSP版を別に買って、自分でパソコンに入れることをお勧めする。


※1 ここまで書いて、ノートパソコンはこの一年であまり変わっていないような気がしたので、ノートパソコンについては省略。 ※2 自作市場においては、パソコン消費者の第一線であるがゆえに、常日頃大きな変化があるように思える。


----- 編集後記 -----

後半部分、なにやら初心者のパソコンのススメのようになってきてしまったので、この辺りで今回の特集は切り上げたいと思う。たまには、今回のようにオリジナルの記事を書いてみてもいいかなと思っている私です。 文章が稚拙なのは気にしないでください。

ちなみに、「最低限度必要なスペック」を語るにあたって特別な検証をしたわけではないのですが、私自身いつもサブで使っているパソコン、CPU が Celeron 766Mhz、メモリが256MB SDRAM、グラフィックチップはIntel 915E チップの機能を使っており、グラフィックメモリはメインメモリから分けてもらって32MB。おまけに、HDDは120GB、光学ドライブは内臓がスリムタイプのCD-ROM、外付けでDVD-RWドライブ。年にして、約7年前のパソコンです。

0 件のコメント: