2007年9月17日月曜日

8MBのキャッシュを搭載したネイティブクアッドコア、Intelから登場か

PC Watchの記事によると、Intelは次期マイクロアーキテクチャのCPUファミリ「Nehalem(ネハーレン)」の正体をいよいよ明らかにするとのこと。今週米サンフランシスコで開催されるIntel Developer Forum(IDF)で、Nehalemの概要が公開される見込みだという。Nehalem系CPUは、来年の第3四半期後半から第4四半期前半にかけて発表される予定のようで、Intelは今年第4四半期にも1stサンプルの出荷に入るという。

Nehalemは、現在のCore マイクロアーキテクチャ(Core MA)から、CPU内部のマイクロアーキテクチャを一新した、新世代のCPUだという。45nmプロセスで製造され、パフォーマンスPCとサーバー・ワークステーションではネイティブクアッドコア版が登場するとのこと。CPUコア自体の拡張については明確になっていないものの、Core MAの最大の弱点である、命令フェッチとプリデコード部分の改良が加わることは確実だと予測されている。その結果として64bitパフォーマンスも向上すると予測されている。

各CPUコアがHyper-Threading同様のSMT(Simultaneous Multithreading)技術を実装することで、クアッドコアの場合は仮想的に8コアとして動作可能なようだ。

記事: 後藤弘茂のWeekly海外ニュース:いよいよベールを脱ぐIntelの次期CPU「Nehalem」


少し前までは「Celeron」や「Pentium4」など、一基盤に一つのコアを持つシングルコアCPUが主流で、一基盤に二つのコアを持つデュアルコアCPUといえば「Pentium D」くらいしか思い浮かばないほど、デュアルコアは希少かつ贅沢なCPUでした。ところが最近は、シングルコアよりもデュアルコアCPUが主流となりつつあり、さらにCPU一基盤上にデュアルコアCPUを二つ搭載したクアッドコアCPUも市場に多く流れています。

そしてついには、CPU一基板上に四つのコアを搭載したネイティブクアッドコアが登場する時がやってきたようです。今までのCPUの進化をずっと見てきたわけではないのですが、ここ数年でかなり高性能化しているように思います。高性能なハードウェアを要求するということで非難を浴びているMicrosoft社のWindows Vistaも、こうした高性能なハードウェアへ最適化されたOSと捉えることができます。

Intelのネイティブクアッドコアについては、現段階では親しみのない構造や難しい用語が多く、記事を読んだだけでは導入メリットを含めて理解が薄いです。とりあえず、CPUのパフォーマンスが上がるにつれて消費電力も大きくなっているようで、TDPが130Wに設定されたモデルもあるようです。数値だけ見ればPentium Extreme Editionと同等の多大な発熱量があると考えられます。こうした問題にどう対応していくかも、マルチコアプロセッサの今後の課題となるのではないかと思っています。


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