2007年9月19日水曜日

現代のアンチウィルス、Stoned.Angelinaへ適切に対処できないものが

ITmediaの記事によると、セキュリティ企業のSunbelt Softwareは、現代のウイルス対策ソフトの中には過去のウイルスを適切に処理できない製品があるとブログで報告したとのこと。この過去のウィルスとは、ドイツで販売されたMedionのノートPCに感染していた、1994年のブートウイルス「Stoned.Angelina」を指している。

Sunbeltは、Stoned.Angelinaに感染したフロッピーディスクをAドライブに挿入したままPCを起動する実験を行い、Windows XP SP2とWindows Vistaを搭載したPCを同ウイルスに感染させることに成功したとのこと。Windows Vistaで「非常にうまく機能する」ことも判明。システムが感染した後もブートは可能で、ブートセクターが変更されたにもかかわらず、Windows Vistaで警告メッセージなどは何も表示されなかったという。

記事: ITmedia News:現代のウイルス対策ソフト、過去のウイルスに対処できず


実験結果によれば、ドイツ語版のWindowsと主要メーカーのウイルス対策ソフト10製品を使ってテストを実施し、Windows XPとVista上のStoned.Angelinaをまともに検出・削除できたのはG Data (AVK) Total Care 2008、BitDefender Internet Security 2008 (v10)、Kaspersky Internet Security 7.0の3製品だけで、残りの製品はStoned.Angelinaを検出できても削除できなかったり、削除した後にVistaが起動できなくなるなどの問題が発生したとのことです。

なお、問題のノートPCにプリインストールされていた対策ソフト「BullGuard」は、問題発覚後にアップデートで対処したとのことです。10年以上も前のウィルスに対応できなかったというのはやはり大きな汚点となりそうですが、今回の反省を踏まえて、より精度の高いアンチウィルスソフトができるといいですね。


関連情報
Sunbelt ブログ(英語)
現代のウイルス対策ソフト、過去のウイルスに対処できず(ITmedia)
1994年に登場したウィルス、Vista PCから発掘か

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