2007年9月27日木曜日

松下電器産業のモバイルPC、Let's noteが全面的にSanta Rosa世代へ

ITmediaの記事によると、松下電器産業は9月27日、Let's noteシリーズの新製品を発表したとのこと。秋モデルでは「W」「T」シリーズのフルモデルチェンジをはじめ、全モデルが"SantaRosa"世代のCentrinoに移行したようだ。また、同社直販サイト「マイレッツ倶楽部」では「冬の新色」と「Intel Turbo Memory」が用意される"限定モデル"も存在するとのこと。

小型ながらシェル型光学ドライブを内蔵する"Wシリーズ"の新モデル「CF-W7」は、さまざまな改良によって"R"と同等の堅牢性能を実現したようだ。キーボード全面防滴も導入され、キートップの取り付け部材もCF-W5より2倍強いものを採用、キートップを外れにくくするのなどの改良も施されているとのこと。内部構成では、Intel GM965 Expressチップセットを搭載したことで“SantaRosa”世代のCentrino仕様になった。これで有線LANもギガビットイーサに対応する。細かな変更点としては、従来2つだったUSB 2.0が3つに増やされていることなど。光学ドライブは従来の約59.9グラムから軽量化が進められたが、本体重量は1249グラムと従来モデルのCF-W5から39グラム増加しているようだ。実売価格は25万円前後とのこと。

Let'snote LIGHT Wシリーズと同サイズで光学ドライブを搭載しない"Tシリーズ"の新モデル「CF-T7」も、CF-W7と同様の変更が施されたようだ。従来は、長時間のバッテリー駆動を実現するために大型のバッテリーパックを搭載していたが、今回はCF-W7と同じバッテリーパックを採用することでバッテリー持続時間が約3時間短縮、約10時間の駆動にとどまったという。本体重量は91グラム軽くなり、1179グラムとなったとのこと。実売価格は 22万円前後のようだ。

14.1インチ液晶ディスプレイを搭載したLet's note "Yシリーズ"は、すでに従来モデルから"Santa Rosa"世代のCentrinoを採用。今回の新モデル「CF-Y7」ではCPUがCore 2 Duo L7500に変更された以外に内部変更は無いようだ。重量は約1510グラム、実売価格は27万円前後とのこと。また、10.4インチの液晶ディスプレイを搭載して重さ1キロを切る小型軽量ノート Let's note "Rシリーズ"は、「CF-R7」が新モデルとして登場する。変更点は、他のモデル同様にIntel GM965 Expressチップセットを搭載したことなど。実売価格は20万5000円前後だという。

Let's noteの開発スタッフによると、「CF-W7」 「CF-T7」 「CF-R7」において新世代チップセットの搭載があったことにより、筐体内部で発生する熱が増え、ファンレスで対応しようとすると冷却機構が重くなってしまうことからクーラーユニット用のファンを内蔵するのことになったとのこと。

記事: ITmedia +D PC USER:ついにファンレス断念─“Santa Rosa”を全面採用したLet'snote新モデル


「待ってました、Let's noteのモデルチェンジ!」と叫びたくなるような記事ですね。全モデルがIntel GM965 Expressを搭載することによって、有線LANがギガビットイーサが利用可能となりました。直販限定で用意された「ジェットブラック」にも、さらに磨きがかかったようでした。しかし、今回のフルモデルチェンジでは失ったものも大きいと思います。まず挙げられるのが、従来と比べて発熱量が大きくなってしまったこと。確かに性能は向上したようですが、これはいうまでも無く 時間使用における大敵となるでしょう。

また、バッテリーの持続時間がトップクラスだった「CF-T7」が、完全に「CF-W7」の廉価版になってしまった感じがします。記事の通り、「CF-W7」と「CF-T7」は仕様がほとんど同じでありながらも、「CF-W7」にはDVDスーパーマルチドライブが搭載されており、「CF-T7」の存在が機能簡略化モデルといった位置づけに思えて仕方が無いです。いままでは、Yシリーズはパフォーマンス、Wシリーズは小型オールインワン、Tシリーズは小型長時間バッテリー、Rシリーズは超小型堅牢といったように、各モデルにそれぞれ"他には無い魅力"が見られました。

Tシリーズから長時間バッテリーを取ったら、何が残るというのでしょうか。Let's noteは液晶の質を除けば"高品位なモバイルノート"ですから、"廉価版"のようなエントリー向けラインナップのような存在は必要ないと思います。個人的な意見ではありますが、今回のモデルチェンジは少し残念な結果でした。

関連情報
個人向けパソコン Let's note - Panasonic ホームページ
レッツノート、世界へ(@IT)

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