2007年9月26日水曜日

NVIDIA、「GeForce 7-Series for Intel」を発表

ITmediaの記事によると、NVIDIAは米国時間9月25日、開発コード名「MCP73」で開発してきたチップセット「GeForce 7-Series for Intel」を発表したとのこと。NVIDIAのインテルプラットフォーム向けとしては初めてとなる統合型チップセットで、DirectX 9世代のグラフィックスコアを内蔵している。また、「GeForce 7-Series for Intel」の登場で、インテルプラットフォームにおけるチップセットの選択肢が増えたといえる。

NVIDIAの調べによると、売れ筋の3Dゲームから30タイトルを選んで動作検証した結果、Intel G33 Expressでは37%のゲームが動かなかったが、GeForce 7-Series for Intelでは10%に若干の問題はあったものの、すべてのゲームでプレイできたとのこと。GeForce 7の持つ3D性能との互換性は高いようだ。また、シングルチャネルメモリでWindows Aeroが動作するとのこと。ただし、メモリコントローラの性能上メモリをデュアルチャネル構成にできないようだ。

記事
ITmedia +D PC USER:NVIDIA、初のインテル向け統合型チップセット「GeForce 7-Series for Intel」発表
ITmedia News:NVIDIA、新たな統合型グラフィックスチップでIntelに対抗


専用のグラフィックプロセッサ(GPU)を搭載したパソコンは画像描写に優れていますが、導入にはお金がかかり、導入することでパソコンの消費電力が増えてしまいます。それに比べて、統合型チップセットを利用してPCを構成するというのは通常よりも様々なコストを抑えることができていますね。

2006年の半ばまでは、統合型チップセットを利用してインテルプラットフォームのPCを構成する場合、当時のIntel G965 Expressに代表されるインテル自身の統合型チップセットと、ATI TechnologiesのRadeonシリーズの二つの選択肢があったといえます。その中で、単体のGPUを持たないインテルに比べATI TechnologiesのRadeonシリーズは単体GPUの技術をチップセット内蔵のグラフィックスコアに応用しているので、3D描写における性能がインテル製のチップセットよりも高いとされていたようです。

しかし、ATI TechnologiesがインテルのライバルであるAMDに2006年に買収された今、従来ATI Technologiesが生産してきたインテルプラットフォーム対応のRadeonシリーズは供給できなくなってしまったとのこと。インテルとAMDの間において、AMDはインテルのバスライセンスを利用できないという取り決めがあるためのようですが、ここでインテルプラットフォームで統合型チップセットを利用するにはインテル製という選択肢しかなくなりました。

そんな中で発表された「GeForce 7-Series for Intel」、ここ数ヶ月間の「選択肢の少なさ」や「性能への不満」を解決する製品として期待できそうですね。


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