2007年9月4日火曜日

WikiScannerでWikipediaの編集元を特定

Web百科事典のWikipediaは誰でも編集することが可能で、参加者に対してはオンラインユーザーネームの採用を呼び掛けているとのこと。なお、匿名の投稿でも、過去の編集記録に残されるコンピュータのインターネットアドレスを示す番号で執筆者を特定することが可能だという。

ITmediaの記事によると、カリフォルニア工科大学のコンピュータ科学者バージル・グリフィス氏は、こうした事例にヒントを得て、プロセスを自動化するツールを開発したとのこと。このツールこそが、WikiScannerだ。こうしたツールが開発されたことによって、Wikipediaの編集に関わった組織などを簡単に割り出すことができたようだ。

例えば、サイエントロジー教会に対する批判の削除には、サイエントロジー職員のPCが使われていたとのこと。専門家をはじめとする人々の予想通り、Wikipediaの編集は多数が自己の利益に基づいて行われているようだ。また、テレビ番組に関するWikipedia記事の編集に、CIAのコンピュータが使われるといった、職員の職務怠慢をうかがわせるような痕跡も見つけ出されてしまったという。

記事: ITmedia News:Wikipediaの執筆者を暴露するツールが登場


WikiScanner……ここ半月ほどで大きな話題になっていますので、遅ればせながら当サイトでも取り上げることにしました。それにしても、WikiScannerというのは恐ろしいツールですね。使い方次第で、いろいろな組織の内部を見透かすことも可能ではないでしょうか…


関連情報
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